マーカス・グロンホルムWRC講座4回目、4チーム目のワークスチームは「プジョー」です。
プジョー」と言えば日本国内ではフォルクスワーゲン、ベンツ、BMWのドイツ車勢に迫る勢いで売り上げを伸ばしているフランスのメーカー。2004年はそれまで幾多の勝利に貢献してきた名車「プジョー206WRC」に別れを告げ、新型車「プジョー307WRC」で参戦。この「プジョー307WRC」はその名の通り「プジョー307」をベースに開発されたマシンなのですが、なんと元はオープンカーという異色のマシン。オープンカーベースの車はもちろんWRC史上初めてです。
ドライバーは1stドライバーに「『王者』マーカス・グロンホルム」、2ndドライバーに「フレディ・ロイクス」という顔ぶれ。グロンホルムは遅咲きながらバランスの取れたドライバー。ロイクスもエースの陰に隠れてしまい脚光を浴びていなかったものの、今年はプジョーの2ndドライバーとして気合い十分。
フレディ・ロイクス2002年、プジョーはドライバー、マニュファクチャラーズの両タイトルを獲得し、完全勝利しました。2003年はタバコメーカーの「マルボロ」をスポンサーに迎え、資金力、ドライバー、マシンとまさに「死角なし」の状態で挑んだのですが、エース・グロンホルムの不調、新マシンである「307WRC」開発力を注ぐため当時のマシン「206WRC」の改良がストップ(ラリーカーは年間通して行われるラリーに順応するべく着々と改良されています)、さらに最終戦であるグレートブリデンラリー直前にチャンピオン争いをしていたドライバーが病に倒れる等、不幸の連続からシトロエンにマニュファクチャラーズタイトルを、スバルのペター・ソルベルグにドライバーズタイトルを、それぞれ奪われてしまい、無冠で終わりました。
今年は「王者奪還」のため、チャレンジャーとしてWRCに挑みます。新マシンの調子も良好、早速モンテカルロラリーでグロンホルムは4位と好調。しかし、彼らがこの結果に満足している訳はありません。彼らの目標はあくまで「王者奪還」、なのですから(ちょっとコラムっぽくなってきてね?ね?ね?)
(公式サイト:http://www.peugeot.co.jp/discover/sports/motor.html