さてWRC講座第6回。5回までは今年参戦の5大ワークスを紹介してきましたが、今日からは何らかの理由で2004年、今シーズンWRCに参加していないドライバー達の紹介です。
トミ・マキネンまず一人目、昨年シーズン最中に突然の引退宣言をした「トミ・マキネン」。96年〜99年、三菱に在籍していた彼は前人未踏のWRCドライバーズチャンピオン4連覇を果たしました。彼の偉業を称え、三菱からは「ランサーエボリューショントミ・マキネン・エディション」を作って売ってしまったほどです(サッカーシューズの「中田モデル」とかと同じノリ)そんな彼は2002年、スバルに電撃移籍。しかし、若手の台頭の煽りを受けてしまいなかなか勝利を上げることが出来ず、2003年、惜しまれつつも引退していきました。
コリン・マクレー次に、「コリン・マクレー」。日本では「コリン・マクレー・ザ・ラリー」というプレイステーションのゲーム(ASIN:B00005OV55)等、一部ではそこそこ有名なドライバーだと思います。かく言う自分も、このゲームを通じてWRCを知り、そして初めて知ったWRCドライバーが彼でした。1995年、史上最年少(27歳)でドライバーズチャンピオンに輝いたマクレーは「コリン・マクラッシュ」というあだ名が付いていたように、クラッシュ率の高い、しかしキレた時のとんでもない速さを武器にしていたドライバーでした。彼もまた、若手との世代交代の波に飲まれてしまい、今年はドライバーズシートを失ってしまいました(その後、パリダカ参戦を表明、見事初参戦にして総合8位になったのは立派)
90年代のWRCはまさにこの二人の時代であったと言っても過言ではないでしょう。そんな、WRCを牽引していった二人が競演する最後のラリーであった2003年のグレートブリテンラリー。ここでこの年最大にして最後のドラマが生まれるのですが、それはまた後日。